おかあさんのゆきみち
作・絵 まるやまえみこ
2022.12発行
ここは ゆきぶかい まちです。
小学1年生のみよちゃんのおうちは、学校からいちばん遠い場所にあります。
おかあさんの作った雪道を歩いて学校へ通うみよちゃん。そんなある日、町は吹雪になりました……
雪国の暮らしが紡ぐ、親子のつながりのお話です。
装 丁 堀込アヤコ
発行人 上田孝彦
編集人 ジェイン トビイシ
企画・編集 next coach
発行所 next coach Publishingcompany
〒104-0061 東京都中央区銀座1-18-2-1F
info@bartok44.com
©︎EmikoMaruyama2022

みよちゃんは しょうがく1ねんせい。
ちかくに すむ じょうきゅうせいの おにいさん おねえさんと いっしょに はるから がっこうへ かよっています。
みんなで まとまって がっこうへ いく なかまを “つうがくはん”と よびます。

みよちゃんの いえは がっこうから いちばん とおくに あります。
”ゆきおろし”の かみなりが なってから、シャーベットのような ゆきが つづいています。
ながい みちのりを あるく あいだに ても あしも つめたくなってしまいます。

さむさが いちだんと つよくなりました。
あめまじりの ゆきは わたがしのような ゆきに かわりました。
みよちゃんは てぶくろに くっつく ゆきの けっしょうを みるのが すきです。
きれいな けっしょうを みていると、しもやけも きになりません。

だんだん、やねも みちも ゆきに おおわれて いきました。
おかあさんは まいあさ、ゆきを ふんで ほそい ゆきみちを つくって くれるように なりました。
みよちゃんは おかあさんが つくってくれた ゆきみちを あるいて つうがくはんの しゅうごうばしょへ むかいます。

ゆきが つもりはじめると、つうがくはんは とたんに にぎやかになります。
みんな ゆきあそびを しながら がっこうへ いくからです。
わんぱくな おとこのこたちが ゆきだまを つくって ゆきがっせんを はじめました。

そんな あるひのことです。
ゆきは おひるから つよい かぜが くわわり ふぶきに なりました。
「きょうは きゅうしょくを たべたら きゅうこうに なります。みんな かえりじたくを してください。
つうがくはんで かえります」
せんせいが まじめな かおをして いいました。

げこうのとき つうがくはんで まとまって かえるということは なかなか ありません。
それくらい きんきゅうじたい なのです。
それなのに、みんなは おもいがけず はやく かえれることが うれしくて ワイワイと さわぎはじめました。
続きはKindleでぜひご覧いただけたら!
よろしくお願いいたします。